こんにちは!
KEN(@nomilenolife)です。
本ブログでは、就職や企業に関する現実を包み隠さず発信し、学生などに有益な情報を提供すべく、「就活・仕事」というカテゴリーで様々な記事をご紹介しています。
本記事では、景気に左右されず不況時に高い人気となる「国家公務員総合職」の大学別合格者数ランキングを、過去5年(2017~2021)のデータをもとに考察していきます。
国家公務員総合職とは
はじめに、国家公務員総合職について簡単にご説明します。
・旧国家公務員一種(通称:国一)のこと
・中央省庁の幹部候補(キャリア官僚)での採用
・異動や出向も多く、国や社会のために奉仕する人生
国家公務員総合職の試験に合格すると、志望する省庁へ官庁訪問をすることになります。
そして、採用選考を突破すると晴れて「キャリア官僚」になります。
総合職は、将来の国家が担う施策の企画立案などに携わることを期待されるエリートコースのため、昇進も早いのが特徴です。
大学別合格者数ランキング(累計)
そんな「国家公務員総合職」の試験に数多くの合格者を輩出する大学はどこなのでしょうか?
5年間(2017~2021)の、大学別累計合格者数ランキングをご紹介します。

首位はやはり東京大学で、5年間で1,500名を超える合格者を輩出しています。
2位には西の最高学府である京都大学がランクインしていますが、それでも東京大学の半分程度となっています。
それ以降は旧帝大や早慶がランクインしており、難関大学出身者に有利な試験となっています。
これは、国家公務員総合職試験は1次試験(択一式)と2次試験(記述式)があるため、受験者はそれなりの基礎学力が求められるためです。
大学別合格者数ランキング(年度別)
続いて、国家公務員総合職試験で合格者の多かった大学を、年度別に並べたランキングをご紹介します。

ここ数年は、首位は東京大学・2位は京都大学の指定席となっています。
なお、3位は2020年まで早稲田大学が常連でしたが、2021年は北海道大学がランクインしました。
北海道大学が毎年上位にランクインしているのは、古くから国土交通省を中心に、数多くの技術官僚を輩出しているためです。
4位以降も難関大学が名を連ねていますが、特筆すべき事項として、2021年は岡山大学が4位にランクインしています。
下図の通り、岡山大学は年々合格者数を増やしているのが特徴です。

そのため、「大学受験のときに旧帝国大学などは難しいけれど、将来国家公務員になりたい人」にとっては狙い目の大学ではないでしょうか。
一方、東京大学は合格者が年々減少傾向にあります。

東大など難関大学の人は、近年のキャリア官僚に対し以下のように考えが変わってきています。
激務なわりに薄給で、
昔ほど出世や天下りも見込めず
割に合わない
このように考え、かつては官僚を志望していた層が、以下のようなところへ就職していきます。
・Googleなどの外資系大手
・コンサルティング会社
・起業やベンチャー企業
入省後の学閥
最後に、国家公務員総合職の採用選考を突破し、各省庁へ入省したあとの「学閥」についてご紹介します。
中央省庁は東京大学を筆頭とした学閥重視の組織であり、各省庁の事務次官や局長は、ほとんどが東京大学出身者です。
例えば外務省などは、「東大に非ずんば人に非ず。」と言われるくらい東大卒で占められています。
そのほか、財務省や経済産業省も東京大学や一橋大学など最難関クラスの大学出身者が多数派となっています。
北大時代の友人も、三菱総合研究所の職員(早大卒)から「霞が関は東大だらけなので行かないほうがいい。」と言われたそうです。
もちろん、岡山大学のように、大学合格後に努力して国家公務員総合職の道へ行くこともできます。
しかし、その後の長いキャリアを考えると、出身大学も影響してくることを意識しておくと良いかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では、国家公務員総合職の大学別合格ランキングをもとに、キャリア官僚に有利な大学や、入省後の学閥についてご紹介してきました。
ここ最近、中央省庁では総務省の幹部がNTTと会食をしたり、若手官僚がコロナによる給付金を悪用して家賃50万超のタワーマンションに住むなど、職責に対する意識の低下が問題となっています。
今後も東京大学を筆頭とした最優秀層に見限られて志願者は減っていくのか、はたまた改善されていくのか、その動向に注目ですね。