こんにちは!
KEN(@nomilenolife)です。
本ブログでは、就職や企業に関する現実を包み隠さず発信し、学生などに有益な情報を提供すべく、「就活・仕事」というカテゴリーで様々な記事をご紹介しています。
日本社会は、昔に比べると転職やキャリアチェンジが当たり前な時代になりましたが、
そんな中、新卒入社で大企業に勤めていた私の友人が、入社してわ
その経緯をご紹介します。

友人の概要
まず、本記事の主役である友人について簡単にご紹介します。
・大学院を修了後、誰もが知るような大手企業に総合職で入社。
・しかし、入社後わずか半年で退職し、新たな道へ進路転換。
しかし、友人に取材を進めていくと、大企業に隠されている理想と現実のギャップが見えてきました。
理由①:理不尽な新人研修
友人が会社を辞めようと思った1つ目の理由は、理不尽な新人研修だそうです。
日本の大きな会社であれば、基本的にどこでも新人研修があるかと思います。
友人の会社の新人研修では、下記のようなことが行われたそうです。
・新入社員同士で合唱練習(勤務時間後)
・通退勤時は集団行動の強制
・毎日意味のない内容に関する日誌の提出
・研修施設の門限順守(22時)
・朝早く出社して先輩社員に挨拶
・クールビズ時期でもネクタイ・ジャケット着用
ちなみに、合唱練習は勤務時間外なのでもちろん給与は出なかったそうです。
また、クールビズ時期なのになぜネクタイを着用する必要があるのかを上司に聞いたところ、こう言われたそうです。
だって、新人でしょ?
友人は昔から学校の義務教育や教師という職業に良い印象を持っておらず、このような規則や慣習に縛られることが非常にストレスに感じたそうです。
周囲は違和感を感じながらも、次第に会社の色に染まっていきます。
しかし、友人は会社に染まることができず「わざわざ大学院を修了してまで、自分は何をやっているんだ?」と考え、日々虚しい気持ちだけが増えたそうです。
理由②:年功序列の組織体制
友人が会社を辞めようと思った2つ目の理由は、年功序列の組織体制が合わなかったからそうです。
よく、就職説明会や採用面接では以下のような言葉を社員から聞きませんか?
・当社は多様性のある人材を採用したい!
・弊社では若手人材が数多く活躍しています。
これらはすべて、採用活動時の建前でしかありません。
いざ会社に入ってしまえば、会社に染まることのできる従順な人間が評価されます。
特に、大企業では莫大な数の社員を抱えているため、以下のような文化・慣習になりがちです。
・個々の性格や考えなどは正直どうでも良い。
・波風立てず、他人の顔色を窺いながら平穏に物事を進められる人が適している。
友人は、学生時代に権威ある学会誌に査読つき論文を2本投稿するなど、それなりに早いペースで研究業績をあげていました。
しかし、そのような学生時代の業績や、大学院までに培った専門性は日本の会社で評価されることはほぼありません。
むしろ、大企業では大きな組織の一つの歯車として、年功序列で給与が上がっていくシステムが整っているため「年齢・勤続年数>>>個人のスキル・能力」という環境です。
そのため、大幅に昇給したければ10~20年単位で時が経つのを待つしかない状況だったそうです。
そんな環境で、友人は以下のことを悟ったそうです。
社内規程により、職位別に基本給などが細かく決められているし、どれほど仕事を頑張っても大きく給与や賞与が変わることはない。それなら、いかに仕事をしないで楽をするかを考えた方がコスパが良いのではないか。
さらに、皮肉にも大企業の総合職といえば、将来会社の経営や将来を担うことが期待されて採用されます。
これは、努力次第で出世を期待できるかもしれませんが、裏を返せば会社のことを幅広く知っておかなければなりません。
それゆえ、若手のうちは転勤や部署異動といったジョブローテーション制度により、さまざまな業務を経験することになります。
この下積み期間には、会社組織の末端を担う現場での肉体労働などをやることも多く、体育会系の風土で身体的にもハードな日々が続いていたそうです。
このような下積み期間や根性論に基づいた我慢を通じて、会社内の業務に対する知識や理解は深まるかもしれません。
しかし、どんどん会社の外では通用しない人材になってしまいます。
そして、休日なども以下のことで時間をとられ、仕事の疲れを癒す時間は皆無だったそうです。
・地元の催事や会社内の行事などに参加(半強制)
・会社の研修があると休日に遠方まで移動
・社内の資格試験の勉強
さらに、こうした日々に疲弊して勤務中に発熱し、早退したときに驚くべき発言をされたそうです。
病院に行って、領収書のコピーを後日提出してください。
これはおそらく、社員のことを信用しておらず、病院など医療機関のきちんとした証明書がないと早退を認めない社風なのでしょう。
理由③:生産性のない飲み会
友人が会社を辞めようと思った3つ目の理由は、生産性のない飲み会に嫌気がさしたからだそうです。
大企業はすでにビジネスモデルが確立されており、これからイノベーションを起こさなくてもある程度の利益が出てしまいます。
そのため、社内には安定志向で変化を好まないタイプの人間が多かったそうです。
こうした職場の飲み会では、以下のような話題や慣習が多かったそうです。
・会社同期の恋愛や結婚事情
・上司や部下など、社員同士の噂話や愚痴
・新人が上司や先輩社員へお酌や飲み物を注文
友人は、飲み会のたびにこのようなことが繰り返される環境に嫌気がさし、こう思ったそうです。
こんなつまらない飲み会に費やす時間とお金があったら読書や学問に励みたい。
また、こうした文化や慣習を定年まで延々と繰り返し、大きな変化のない日々を過ごしながら生きた先にある人生に虚しさを感じたそうです。
理由④:不安定さ
友人が会社を辞めようと思った4つ目の理由は、不安定さを感じたからだそうです。
このように思う方もいらっしゃるかと思うので、大企業社員のメリット・デメリットをまとめました。
【メリット】
給与が規程で決まっているため、収入面などの将来設計はしやすい。
→「相場の決まった人生」を歩むことができる。(ただし、大きな成功もない。)
【デメリット】
勤務地や部署、そして上司・同僚・部下など働く人を自分の都合で選ぶことはできない。
→出世競争や社内評価などは「運と縁」に左右される要素が大きい。(俗に言う「ガチャ」状態。)
このようなことを踏まえ、友人は「このままの状態で働く」ということについて、次のことを悟ったそうです。
会社のイエスマンとして、会社が思い描く人生を過ごす。その代わりに、最低限の給与や福利厚生がある程度約束されている。
20~30年前なら、これで人生を逃げ切ることはできたでしょう。
しかし、最近は終身雇用を維持することが難しくなってきており、業績が傾けば容赦なくリストラや左遷などが行われます。
一つの会社にすがって生きていると、他で使えない人材(社内でしか通用しない人材)になります。
そのため、万が一の事態にはある意味で最も不安定な身分ではないかと感じたそうです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では、「大手企業の総合職」という世間的にはエリートな身分をわずか半年で捨てる決断に至った友人の事情や理由をご紹介してきました。
大企業であれば、福利厚生や社会保障は充実しています。
そのため、会社の奴隷と引き換えに「結婚から出産・老後までの安定した人生設計」がしやすいというメリットも存在します。
しかし、こうしたメリットは昨今の社会の変化スピードを考えると、少し時代遅れであることも否めません。
友人は、最初キャリアチェンジしたい旨を伝えたところ、上司に引き止められたそうです。
しかし、退職代行サービスに相談し、無事に退職することができたそうです。
