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KEN(@nomilenolife)です。
本ブログでは、就職や企業に関する現実を包み隠さず発信し、学生などに有益な情報を提供すべく、「就活・仕事」というカテゴリーで様々な記事をご紹介しています。
日本を代表する鉄道会社「JR」へ入社すると、新人研修では軍隊
実際にJR各社に入社した知人らの情報をベースに、「JR東
新人研修の期間
まず、新人研修の期間をご紹介します。
例年、本州JR各社(東日本・東海・西日本)の新人研修は以下の期間で実施されます。
JR東日本:6ヶ月
JR東海:2ヶ月
JR西日本:1ヶ月
※2020年以降はコロナウイルス感染拡大による影響で、研修内容に変更が生じている可能性があります。
同じJRでも、各社によって期間にばらつきがあるということがおわかりいただけるのではないでしょうか。
ここがおかしい!JR各社の新人研修の実態
ここからは、会社ごとに「新人研修の内容」について詳しくご紹介していきたいと思います。
JR東日本
JR東日本の新人研修は、東京や福島の白河にある研修施設を中心に6ヶ月かけて行われます。
中途採用の社員も、この6ヶ月の研修は必ず受けるそうです。
新人研修中の様子は以下のような感じです。
・休日に都市対抗野球の試合があり、朝早くから買い出しや場所取りなどの雑用を1日がかりでさせられる。(もちろん無給)
・系統によって多少異なるが、コロナ前は週3~5くらいの頻度で飲み会に参加(半強制)。
・2022年でも研修施設の部屋は原則4人ずつ(コロナ感染が心配な人は個室)。
・コロナにより新人研修で集団生活を経験していない世代の社員に対し、「あいつら大丈夫か?」と中堅社員がぼやく。
・新人は黒無地のリクルートスーツに白シャツを着るべきという暗黙の了解がある。
JR東海
JR東海の新人研修は、静岡・三島にある研修施設で2ヶ月かけて行われます。
JR東海は東海道新幹線やリニア新幹線などを手掛けていることから、毎年就職活動をする学生からのブランドイメージは非常に良く、就職ランキングでも常に上位にランクインしています。
しかし、実際はJR各社の中で最も体育会系かつ軍隊色が濃いことで有名です。
具体的な新人研修の事例を見ていきましょう。
・JR東日本と同様、シャツは白色を着ること。
・総合職や現業職など採用区分に関係なくチームが編成され、箱根を30~40キロ歩く。
・集団意識を醸成するために、チーム対抗で合唱や大縄跳びなどを競い合う。
・座学で居眠りをすると、机上にミンティアを並べて逐一食べるように強要される。
・車両所などの現場では、ヘルメットの上から殴られる。
このような新人研修で同期内の連帯感や会社組織への帰属意識が培われるためか、JR東海では社内結婚などが多いそうです。
また、研修施設では毎朝爆音で流れる社歌により目覚めるそうです。
近年は少しずつ働き方なども改善されているそうですが、まだまだ時代遅れの慣習は撤廃されそうにありません。
JR西日本
JR西日本の新人研修は、大阪・吹田にある研修施設で1ヶ月かけて行われます。
残念ながら、JR西日本の新人研修もJR東日本・JR東海に負けじと様々な茶番が待っています。
・講師や課長の講義などでは、毎回以下の流れを行う。
「起立!→姿勢を正して、礼!→よろしくお願いします!!→(講師)お座りください。→失礼します!→着席」
・休日に、懇親会という名の労働組合に関する説明(半強制)がある。
・実際に列車が営業運転を行う線路で枕木交換をする。
枕木:線路を敷設する際に固定するための、木材やコンクリート製の部材。
このほか、「右ヨシ!左ヨシ!」といった指差確認や、「右向け右!回れ右!」などの軍隊のような行動訓練はJR各社で共通して実施しています。
また、名刺交換の方法といった一般的な企業の新人研修で行われる「ビジネスマナー」の研修は、基本的に実施されません。
これは、鉄道会社の仕事は内向きなものが大半で、社外の人と交流することがほぼ皆無だからです。
そのため、総合職社員でも現場配属の若手のうちは、名刺が必要な場合は自腹で購入するそうです。
なぜこのような研修をするのか?
JR各社の新人研修を見ると、集団行動や軍隊染みた内容がとても多く、まるで義務教育みたいと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?
それでは、JRではなぜこのような研修を行うのか、2つの観点から考察していきましょう。
会社の色に染めるため
1つ目の理由は、「会社の色に染めるため」です。
就職活動をしていると、日本企業では社風や会社のカラーといった言葉を耳にする方も多いと思います。
ここで、とあるランキングを見てみましょう。
第1位 | 積極性がある。 |
第2位 | 協調性がある。 |
第3位 | コミュニケーションスキルに優れている。 |
第4位 | 社会人としての礼儀やマナーを備えている。 |
第5位 | まじめである。 |
これは、2020年3月にマイナビが実施した「新社会人に期待する資質」のランキングです。
残念ながら、日本の大学生は勉強しないため、企業も学生時代の専門性などはハナから期待していません。
それよりも、協調性やコミュニケーション能力などで学生を評価して、会社に入ってから自分たちの色に染めようと考えています。

クレームを減らすため
2つ目の理由は、「クレームを減らすため」です。
日本社会は他人の粗探しが大好きなので、何かあるとすぐにクレームがきます。
特に、乗務員や駅員など多くの場所で人目に触れるような仕事が多い鉄道会社では、身だしなみや立ち居振る舞いに関しても徹底的にチェックされています。
JRに勤める知り合いから教えてもらった情報ですが、JRは鉄道輸送を主軸としたサービス業であるため、身だしなみや言葉遣いは厳しいです。
【男性】
髪の毛等は耳にかからないように、さらに襟足も短くする。
前髪はあまり立ち上げないにして、爽やかにする。
【女性】
長ければ束ねるようにし、あまり前髪が目にかからない方が良い。
清潔感を重んじ、アクセサリーは基本的に禁止。
このように思う方もいるかもしれませんが、ここでJR各社の採用区分について見てみましょう。
【総合職】
東大・京大など難関大学の出身者(大卒・院卒)が中心
→新入社員の年齢は22~25歳前後
【現業職】
高卒や中堅レベルの大学出身者(大卒)が中心
→新入社員の年齢は18~23歳前後
このように、JR各社では採用時点で身分が分けられていますが、新人研修では総合職・現業職関係なく研修施設に入所します。
そのため、研修に関する内容やルールはすべて高卒入社の18歳の人に合わせて定められているのです。
中には、まるで義務教育の延長線上に感じるようなルールなどもあるため、大学・大学院を卒業した人にとっては不毛に感じてしまうのも仕方ないでしょう。
JRに勤める知人曰く、昨今は阪大院卒や早大卒でもJR東日本・JR西日本の現業職へ入社した人もいるそうです。
入社時点で身分が異なる総合職採用は、狭き門であることを認識しておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では、日本人なら知らない人はいないであろう鉄道会社「JR」の新人研修についてご紹介してきました。
JR各社はどこも「年功序列・上意下達」の組織体質で、軍隊色が強いことがわかりましたね。
余談ですが、大手私鉄の阪急電鉄などでは今でも日勤教育が行われているそうです。
このような新人研修に違和感を覚えた知人は、大学時代の教授へ相談したところ、以下のようなコメントをいただいたそうです。
JRだからしょうがないとしか言いようがないです。
あまり真剣に考えないで、聞き流すしかないです。逃げる感じ、受け止めないようにしよう。
あと、あっち側の考えに飲まれないようにね。
また、後日以下のようなコメントもいただいたそうです。
なんか、下働きが多いところには向かない感じするけどね。
人に使われながら自分を伸ばすタイプではない。
手下で上手いこと流れるならJRはオススメ。
以下のような人は、鉄道会社で向いており、長く働けるかもしれませんね。
緩い人よりもかっちりしている人
労働力として消耗しながら、上手く流れる人