こんにちは!
KEN(@nomilenolife)です。
本ブログでは、受験や進学に関する情報および人生に付加価値を与えるような情報を、「受験・+More」というカテゴリーの記事でご紹介しています。
難関大学における受験では、志望大学の模試(大学別模試)を受けることが一般的かと思います。
本記事では、北海道大学の合格者が「大学別模試」でどのくらいの成績をとってきたのか、その推移をたどっていきたいと思います。
大学別模試とは?
大学別模試とは、主に難関大学を志願する受験生向けに、各大手予備校が各難関大学の入試問題と同形式の問題を出願する模試になります。
冠模試とも言われ、国立大学であれば主に旧帝大や東工大・一橋大など有名大学が対象となります。
このような大学別模試が実施される理由は以下の通りです。
①問題の難易度を上げるため
難関大学を受験する場合、一般的な記述模試では問題が易しくて差がつかず、判定の精度が落ちることがあります。
②各大学の出題傾向に慣れるため
難関大学の入試問題は各大学によって傾向や形式が異なるので、自身が行きたい大学の入試問題を知ることはとても大切です。
③難関大学の志願者内での実力を知るため
難関大学を志願する人たちの中での現時点での自身の実力を知り、相対的な立ち位置や弱点などを把握します。
北海道大学を対象とした大学別模試は、以下のものが開催されています。
駿台:北大入試実戦模試
河合塾:北大入試オープン
代ゼミ:北大入試プレ
東進:北大本番レベル模試(2回開催)
これらの模試は、大半が秋口に実施されます。
秋口以降の大学別模試は、以下の理由からそれなりに信頼できる判定を知ることができます。
・その大学を志望する受験生が多く受けるため
・夏までの模試に比べ、受験生の成績ダービーも終盤を迎えるため
しかし、私はセンター試験が終わってから北海道大学への出願を決めたことから、大学別模試は受けていませんでした。
そこで、これらの大学別模試を受けていて、成績を公開しても良いという友人(総合科学選抜群合格者)に取材し、実際にどれくらいの点数を取っていたのかを聞いてみました。
北大入試実戦模試(駿台)
1つ目にご紹介する大学別模試は、駿台予備校が実施する「北大入試実戦模試」です。
こちらの模試は、実際のセンター試験と2次試験を想定して、同じ年の9月に実施された「第1回駿台・ベネッセマーク模試」とドッキング判定を行っているので、どちらもご紹介したいと思います。
第1回駿台・ベネッセマーク模試
はじめに、センター試験型の「第1回駿台・ベネッセマーク模試」の成績です。
900点満点 | 北大傾斜 | |
数学Ⅰ・A | 89/100 | 26.7/30 |
数学Ⅱ・B | 88/100 | 26.4/30 |
国語 | 157/200 | 62.8/80 |
(現代文) | 97/100 | – |
(古典) | 60/100 | – |
英語 | 177/200 | 53.04/60 |
(リスニング) | 44/50 | – |
物理Ⅰ | 71/100 | 21.3/30 |
化学Ⅰ | 80/100 | 24/30 |
地理B | 79/100 | 31.6/40 |
合計 | 740.8/900 | 245.84/300 |
(※英語は、リスニングとの合計点に0.8をかけることで合計点が算出されます。)
この成績は、文句なしのA判定でした。
総合科学選抜群の志願者のうち、順位は30位あたりに位置していたそうです。
北大入試実戦模試
次に、2次試験を想定した「北大入試実戦模試」の成績です。
選抜群 | 数学 | 物理 | 化学 | 英語 | 合計 | 平均点 | 判定 | A判定 | B判定 | C判定 | D判定 |
総合科学 | 63/150 | 18/75 | 31/75 | 97/150 | 209/450 | 175.9/450 | C | 232 | 210 | 180 | 149 |
数学重点 | 84/200 | 12/50 | 21/50 | 97/150 | 214/450 | 174.1/450 | B | 224 | 200 | 171 | 143 |
総合科学選抜群:B判定まであと1点のC判定
数学重点選抜群:B判定
ドッキング判定
最後に、上記2つの模試のドッキング判定の結果です。
選抜群 | センター | 数学 | 物理 | 化学 | 英語 | 合計 | 判定 | A判定 | B判定 | C判定 | D判定 |
総合科学 | 245.84/300 | 63/150 | 18/75 | 31/75 | 97/150 | 454.84/750 | B | 469 | 434 | 391 | 346 |
数学重点 | 245.84/300 | 84/200 | 12/50 | 21/50 | 97/150 | 459.84/750 | B | 461 | 419 | 377 | 336 |
総合科学選抜群:B判定
数学重点選抜群:A判定まであと1~2点のB判定
本番の試験の合格点は、例年500~520点となります。
A判定値よりも随分高いですが、これは「駿台模試」の難易度が高いためなので、ご安心ください。
北大入試オープン(河合塾)
2つ目にご紹介する大学別模試は、河合塾の「北大入試オープン」です。
こちらの模試も、センター試験を想定した「全統マーク模試」とのドッキング判定をすることもできます。
しかし、友人は全統マーク模試を受験していなかったため、北大入試オープンの成績のみ公開します。
選抜群 | 数学 | 物理 | 化学 | 英語 | 合計 | 平均点 | 判定 | A判定 | B判定 | C判定 | D判定 |
総合科学 | 75/150 | 30/75 | 22.5/75 | 108/150 | 235.5/450 | 190.0/450 | B | 245 | 226 | 207 | 188 |
総合科学選抜群:B判定
ここで、河合塾が公式サイトに掲載している「2018年度入試・合格可能性評価別合格率」を見てみましょう。
判定 | 評価別人数 | 合格者数 | 合格率(%) |
A | 389 | 308 | 79.2 |
B | 307 | 175 | 57 |
C | 236 | 97 | 41.1 |
*対象は2017年秋実施の「北大入試オープン」
*合格率は各大学・全学部の平均値
友人はちょうど、A判定値とB判定値の中間ぐらいの得点でした。
そのため、上記の表の合格率を参考にすると、友人の合格率はA判定とB判定の合格率の中央値である65~70%程度であると考えられます。
北大入試プレ(代ゼミ)
3つ目にご紹介する大学別模試は、代ゼミの「北大入試プレ」です。
こちらの模試も、河合塾の北大入試オープンと同様、北大入試プレの成績のみ公開します。
選抜群 | 数学 | 物理 | 化学 | 英語 | 合計 | 平均点 | 判定 | 合格可能性 |
総合科学 | 65/150 | 29.3/75 | 23.3/75 | 82.5/150 | 200/450 | 176.5/450 | C | 50% |
数学重点 | 86.7/200 | 19.5/50 | 15.5/50 | 82.5/150 | 204.2/450 | 184.9/450 | D | 45% |
総合科学選抜群:C判定(50%)
数学重点選抜群:D判定(45%)
駿台や河合塾の大学別模試と比べて、判定を落としているのがわかります。
実はこのとき、友人は5週間連続で模試を受けるというハードワークをやっていました。
その結果、終盤に体調を崩してしまい、病み上がりのコンディションで受験したそうです。
このように、十分合格圏を狙える学力が身についていたとしても、当日の体調やコンディションというのは成績に影響します。
受験生の方は、勉強と同じくらい「体調管理」にも気をつけてください!
(参考)センター試験と記述模試のドッキング判定
参考までに、「センター試験本番」と「第2回駿台・ベネッセ記述模試」の成績によるドッキング判定も公開します。
第2回駿台・ベネッセ記述模試とは、駿台とベネッセが共催する全国模試です。
大学別模試とは別物ですが、センター試験の点数とのドッキング判定により大学出願の決め手となります。
選抜群 | センター | 数学 | 物理 | 化学 | 英語 | 合計 |
総合科学 | 230.4/300 | 101/150 | 37/75 | 34/75 | 88/150 | 490.4/750 |
数学重点 | 230.4/300 | 134/200 | 25/50 | 23/50 | 88/150 | 500.4/750 |
総合科学選抜群:B判定
数学重点選抜群:A判定
つまり、ほぼ合格圏に到達していることがわかります。
友人はどちらの選抜群で出願するか迷っていたそうですが、出願先を決める面談でお姉さんに「総合科学にしよう!」と言われ、5分で人生が決まったそうです。
全体の成績比較
最後に、これらの模試と本番の2次試験の成績を一覧にまとめてみます。

数学 | 物理 | 化学 | 英語 | 合計 | 得点率(%) | |
北大実戦(駿台) | 63/150 | 18/75 | 31/75 | 97/150 | 209/450 | 46.4 |
北大オープン(河合塾) | 75/150 | 30/75 | 22.5/75 | 108/150 | 235.5/450 | 52.3 |
北大プレ(代ゼミ) | 65/150 | 29.25/75 | 23.25/75 | 82.5/150 | 200/450 | 44.4 |
駿台・ベネッセ記述 | 101/150 | 37/75 | 34/75 | 88/150 | 260/450 | 57.8 |
2次試験本番 | 95/150 | 42.75/75 | 50.25/75 | 106.5/150 | 294.5/450 | 65.4 |
この結果を見ると、事前に数学と英語でそれなりに実力をつけ、あとから理科もしっかりと合格点に到達させたことがわかります。
国語・数学・英語は主要3教科であり、理科・社会に比べると学習するのにそれなりに時間がかかります。
勉強の順番としては、お手本になるのではないでしょうか。
・北大英語の過去問題を15年分収録。
・長文や自由英作文のトピックから、時代のトレンドがわかる。
・2次試験特有の問題形式に慣れることができる。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では、北海道大学の合格者が「大学別模試」でどのくらいの成績をとってきたのか、その推移をたどってきました。
大学に合格するまでのプロセスは、大変ですがとても刺激があります。
そして、この感覚はいろいろなことに当てはまりませんか?
・異性と恋に落ちるまでの過程
・大手企業に内定するまでの選考過程
しかし、これらもいざ突破してしまうと「なんだ、こんなもんか。」と思い、いずれ飽きます。
この友人も、とりあえず大手企業に入社しましたが、単調な日々に刺激がなく今度は博士号(PhD)の取得を目指すそうです。
私もこの友人の向上心から刺激をもらい、脱サラというさらなる自由を求めて突き進んでいきたいと思います!